・Illustratorで画像をパス化する方法を知りたい
・手描きのイラストなど、複雑なデザインもパス化できるの?
「画像を編集したいけど、修正できるデータがない」「画像の大きさを変更したい」と困っている方は多いでしょう。

今回は、Illustratorで画像をパス化する方法を解説します。ぜひ参考にしてみてください。
Illustrator|画像のパス化とは
パスとは、ペンツールや矩形ツールなどで作成した「線」で構成されたものです。
Illustratorで描くイラストは、基本的に全て「点と線」で構成されています。パスで作り上げられたものがベクター画像です。
【ベクトル画像の特徴】
・点と線で構成されている
・どれだけ拡大しても画像が粗くならない
・拡大や縮小を繰り返しても画質が劣化しない
・PhotoshopやIllustratorの「シェイプ」「パス」はベクトル画像に当てはまる



イラストレーターで画像をパス化する方法を3ステップで解説
Illustratorで画像をパス化するときは、主に「画像トレース」の機能を活用します。
画像トレースとは、写真や手描きのイラストなどのラスター画像をベクター画像に変換する機能です。



【画像トレースを使う手順】
- アートボードに画像を配置する
- 画像を選択して「画像トレース」をクリックする
- 「拡張」をクリックする
①アートボードに画像を配置する
【Illustrator|アートボードに画像を配置する2つの方法】
・新規ドキュメント作成後、アートボードに画像をドラッグ&ドロップする
・新規ドキュメント作成後、画面上メニューから「配置」を選択する
アートボードに画像を配置する方法は、どちらでも構いません。ご自身のやりやすい方法を実践してみてください。
②画像を選択して「画像トレース」をクリックする
アートボードに画像を配置したら、画面上にあるメニューから「画像トレース」をクリックしましょう。
「画像トレース」のアイコンを表示させるためには、選択ツールを使って画像をクリックしておく必要があります。
「画像トレース」すると、ボヤけていたシルエットがハッキリしてきます。
Illustrator|画像トレースできない場合
Illustratorで画像トレースできない場合、オブジェクトを選択できていないことが原因として挙げられます。
レイヤーがロックされているなら、「オブジェクト」→「すべてのロックを解除」を選択しましょう。



③「拡張」を選択してパスに変換する
最後に画面上メニューにある「拡張」をクリックして完了です。画像がパスに変換されるので、色や形などを自由自在に編集できます。
元画像を残しておきたいならコピーする
Illustratorで画像トレースすると、元画像が消えてしまいます。作業上、残しておきたい人は元画像をコピーしてレイヤーを分けておきましょう。
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Illustrator|手書きの画像をパス化する方法
自分で描いた画像をわざわざペンツールでトレースする必要がなく、誰でも簡単にパス化できます。イラストを各種デザインに活用するときにおすすめです。
イラストの線が細かったり潰れたりすると、キレイにパス化できません。
【Illustrator|手描き画像をパス化する方法】
- アートボードに画像を配置する
- 「ウィンドウ」→「画像トレース」→「しきい値」を設定する
- 「拡張」をクリックして画像をアウトライン化する



①「ウィンドウ」→「画像トレース」→「しきい値」を設定する
アートボードに画像を配置したら、「ウィンドウ」→「画像トレース」を選択して「しきい値」のメニューを表示させます。
「しきい値」とは?
元の画像から白黒のトレース結果を生成するための値を指定します。「しきい値」の値より明るいピクセルはすべて白に、しきい値より暗いピクセルはすべて黒に変換されます
引用:Adobe公式サイト
プレビューを確認しながらイラストが鮮明に写るポイントまで「しきい値」を調節しましょう。
【Illustrator|画像トレースの用語】
- プリセット:写真や白黒ロゴ、シルエットなどのプリセットを設定できます
- 表示:トレースしたオブジェクトの表示を変更できます。
- カラーモード:トレースした画像のカラーモードを指定します
- パレット:カラーモードをグレーかグレースケールに設定した場合に指定する項目です
- カラー:カラーモードでカラーを指定し、パレットの設定に基づいて指定する項目です
- グレー:カラーモードがグレースケールの場合に指定する項目です
- しきい値:カラーモードが白黒の場合に指定する項目です
②「拡張」をクリックして画像をアウトライン化する
最後に画面上メニューにある「拡張」をクリックして画像をアウトライン化しましょう。



Illustrator|複雑な画像をパス化する方法
色や形が複雑な画像をパス化するときは、カラーモードやパレットを調節します。
【Illustrator|複雑な画像をパス化する方法】
- アートボードに画像を配置する
- 「ウィンドウ」→「画像トレース」でカラーモードやパレットを変更する
- 「拡張」をクリックして画像をアウトライン化する
手順①の「アートボードに画像を配置する」方法は、冒頭でも紹介しているため、ここでの解説は割愛します。
①「ウィンドウ」→「画像トレース」でカラーモードやパレットを変更する
アートボードに画像を配置したら、「ウィンドウ」→「画像トレース」でオプションメニューを開きます。
・カラーモード:カラーに設定
・パレット:フル階調
上記の設定にすると、使用されるカラーの数が増えるので色鮮やかなイラストに仕上がります。



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まとめ
今回はIllustratorで画像をパス化する方法を解説しました。
【おさらい】
・パスとは、ペンツールや矩形ツールなどで作成した「線」で構成されたもの
・Illustratorで描くイラストは、基本的に全て「点と線」で構成されている
・ベクトル画像は拡大や縮小を繰り返しても画質が劣化しない
・Illustratorで画像をパス化するときは、主に「画像トレース」の機能を活用する
・手描きのイラストや複雑な形や色をした画像のパス化できる
画像をパス化することで、色や形など自由自在に調節できるとわかりました。
ぜひ本記事の内容を参考に、画像のパス化を試してみてください。